家族療法:
家族療法とは、個人はもとより、個人を取り巻く家族関係や家族員全体を対象として行うカウンセリングです。そして、家族とともに問題解決をしたり、家族自身の力で問題解決していくことを援助するための方法です。 問題の解決に焦点を当て、本人や家族の中にすでに持っている問題解決能力を引き出していきます。
認知行動療法:
認知行動療法とは、自身の「ものの考え方」に焦点を当て、多角的な視点から、物事を検討することを促す心理療法です。
ある出来事に対して生じる自分の「認知」(出来事の捉え方)・「感情」(出来事が起きた時の気持ち)・「行動」(出来事が起きた時の行動)・「身体の変化」に対しての気づきを促していきます。そして、認知・感情・行動・身体の間でお互いに及ぼしあっている悪影響のパターンを理解させていくのです。本人が観察したり、修正したりすることが比較的容易である「認知」や「行動」の選択を広げていくことで、辛かった感情を緩和し、適応行動を増やしていけるようにしていくものです。
プレイセラピー(遊戯療法):
大人にとって言葉がコミュニケーションの手段であるように、子どもは遊びを通して自分の気持ちを表現します。
子供は信頼できる治療者に共感や励ましを受けることによって、本来の自己を発見することができ、自分の存在に確信と自信を持って、さらなる精神の成長を遂げることが可能となります。そして、こうした治療効果から、遊戯療法は神経症を始め、自閉症、吃音症、緘黙症、精神遅滞、学習障害などといった子供のこころの病気の治療に効果を発揮しています。
動作法:
動作法とは、動作を改善することによってこころの問題の改善を行う精神療法です。
たとえばこころの働きが順調な時には身体の動作もスムーズですが、悩みなどを背負ってこころの働きが鈍い時には身体の動作は鈍くなってしまいます。こうしたことから逆に動作をよい方向に改善することでこころの働きを改善していこうというのが、1960年代に成瀬悟策氏によって考案された臨床動作法という治療法です。
言語療育:
お子さんの言語の発達レベルに合わせて、聞く、読む、話す、書くことという言葉全般に働きかけてトレーニングを行っていきます。
その他には、コミュニケーションの面を伸ばすトレーニングも豊富に行われます。個々人によって原因は異なるものの、言葉に遅れや偏りがみられるときには、コミュニケーションの面にも偏りがみられることが多いためです。